ここにあるコンテンツは、なにもWarner.Bros.以下関係者一同の諸権利を侵害したくて作ったものでは御座いません。考察です、考察。
主コンテンツでも「酷いもんだ」と取り扱った(参考リンクここ)クレーター内での決着場面。只でさえ酷い。最期にスミスが爆発する姿は、何だか他人事の様なカメラ視点に特殊効果で、あまりにも迫力が無かった。4年も前に作られた第1作のラストと比べて欲しい。
そればかりか、あの場面では「アンダーソン君カメラ/スミスカメラ」としか言い様の無いおんなじアングルの繰り返しが大変多く見られた。
「でも、そもそもマトリックスなんて、同じアングルの使い回しが多い映画だったじゃん」という疑念は、わたし自身にも極々僅かに有った。
そこで、動きが少なく且つ長い場面として有名な、リローデッド終盤「アーキテクトの部屋」の場面と、問題のクレーター場面で「アンダーソン君カメラ/敵カメラ」の数等を比べてみた。アンダーソン君カメラ又は敵カメラとしか言い様の無いバストショットに1回切り替わる毎に「1回」とカウントする。
この分析結果で、少しは「決着場面のつまらなさ」を解って頂けようか。
レボリューションズ クレーター内決着場面 |
リローデッド アーキテクトの部屋 |
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備考:格闘場面から続く、格闘場面に近いニュアンスの場面。短い。 |
備考:世界設定語りの場面である。長い。 |
繰り返し回数カウント:
スミスの手がネオに刺さるまでに20回。刺さる瞬間は、アンダーソン君カメラで映るアンダーソン君の顔が揺れる事で「あ、今刺さったな」と分かるように描かれている。
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繰り返し回数カウント:
先ず3回。
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アンダーソン君カメラ/スミスカメラになった回数合計33回。 さすがにアーキテクトの部屋より「繰り返し回数」の絶対数は少なかった。しかし、アーキテクトの部屋に比べて「二人の動きや心の動きを表そうとする小さな工夫」がまるで見られない点を見て欲しい。上の繰り返し回数カウント欄、スカスカでしょう。
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アンダーソン君カメラ/アーキテクトカメラになった回数44回。 但し実際に映画を見た印象は、面白い。トリニティの場面との対比、ズームインや左右入れ替え、背後のテレビモニターの挙動を駆使し、動きを出している。
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いかがであろうか。
最後の敵との戦いにも拘らず、「会話場面」ごときよりも動きが無いとは、どういう事か。
クレーター内決着場面の酷さが「製作者の力不足」によるもので無い事は、座っている爺さんとの会話をあれだけ魅せた「アーキテクトの部屋」を見れば明らかだ。